ダイソー700円ラジオを分解してみた 中には「100年以上受け継がれたラジオ技術」が詰まっていた
イソーで販売されている税込770円(本体700円)の「備えラジオ」。乾電池2本でAM・FM放送を受信できるシンプルな製品ですが、「700円で本当にラジオが作れるのだろうか」という疑問が湧きました。そこで実際に購入し、分解して内部を徹底観察。基板を一つひとつ確認していくと、100年以上受け継がれてきたラジオ技術と、最新の電子部品を組み合わせた合理的な設計が見えてきました。今回は写真とともに、その中身を詳しく紹介します。
700円とは思えないシンプルなラジオ
ダイソーで販売されている「備えラジオ」。お値段、税込770円。
単3形乾電池2本で動作し、AMとFMの両方を受信できるコンパクトラジオです。
最近ではスマートフォンで情報を得る機会が増えましたが、災害時には乾電池だけで動作するラジオが改めて見直されています。
店頭で見つけたとき、真っ先に浮かんだ疑問は一つでした。
「700円で、どんなラジオが作れるのだろうか。」
その疑問を解くため、実際に分解して中身を見てみることにしました。
操作は驚くほどシンプル
本体側面には、
・電源兼ボリューム
・選局ダイヤル
というシンプル構成。もちろんデジタル表示や自動選局はありません。
その代わり、放送局を探しながらダイヤルを少しずつ回していく、昔ながらのラジオらしい操作感が楽しめます。
イヤホンにも対応
本体には3.5mmイヤホン端子も装備。
夜間や屋外など、周囲を気にせず放送を聞けるのも便利なポイントです。
バッテリーは入手しやすい単3形2本
バッテリーは単3形乾電池2本。
USB充電ではなく乾電池式を採用したことで、停電時でも電池さえあれば使える、防災用品らしい仕様になっています。
ケースを開けて中身を拝見
ネジを外してケースを開けると、中には一枚の基板とスピーカーだけというシンプルな構成でした。
部品数は思っていたほど多くありません。
しかし、よく観察すると、そこにはラジオの歴史を支えてきた部品が今も使われていました。
100年以上変わらないAMアンテナ
最初に目を引いたのが、黒い棒に細い銅線が巻かれた部品。
これはフェライトバーアンテナです。
AM放送の電波を受信するためのアンテナで、トランジスタラジオ全盛期から使われ続けている部品です。
ラジオの歴史は100年以上ありますが、この仕組みは現在でも基本的には変わっていません。
最新の電子部品と、昔ながらの技術が同じ基板の上で共存しているのが印象的でした。
基板には「受信」と「増幅」の役割が分かれていた
フェライトバーアンテナの横には、電解コンデンサなどが並びます。
さらに基板中央には2つのICが搭載されていました。
16ピンICには「TS662526CK」という刻印があり、周辺回路から判断すると、AM/FM受信機能を集約したICと考えられます。
その隣には「LM4871」と刻印された8ピンIC。
こちらはスピーカーを鳴らすためのオーディオアンプICとして知られる部品です。
つまり、
「放送を受信する頭脳」と「音を大きくする役割」を別々のICが担当する構成になっていました。
メーカーから回路図は公開されていないため詳細な内部構成までは確認できませんが、現在の小型ラジオらしい合理的な設計と言えそうです。
コスパ良く実用性は十分
昔のラジオには、数多くのトランジスタやコイル、調整部品が並んでいました。
しかし今回分解したラジオでは、それらの多くがICの中へ集約されています。
部品点数は最小限。
それでも地元のAM・FM放送局はしっかり受信。スピーカーの音質は正直良いとは言えないですがモノラル音はアナロぐらしさを楽しめます。
分解する前は、
「700円だから、それなりの作りだろう」
と思っていました。
しかし実際には逆でした。
不要な部品を徹底的に減らし、必要な機能だけを残す。
100年以上積み重ねられてきたラジオ技術と、電子部品の小型化・集積化によって、この価格が実現していることを実感しました。
物価高の時代に700円のラジオは買いでした。
- 当ページのリンクには広告が含まれています







