現像タンクでのモノクロフィルムの自家現像方法
2019/01/31
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現像に必要な溶液を揃えよう
現像タンクを使ってのモノクロフィルムの現像方法について解説していきます。
まずは現像するのに必要な溶液の準備をします。
現像液
フジフイルムのスーパープロドール、コダックのD-76などの粉末タイプのものが現行販売されています。
停止液
フジフイルムの富士酢酸が販売されています。
定着液
フジフイルムのスーパーフジフィックスが販売されています。
水滴防止剤
フジフイルムのドライウェル。これはなくても現像はできますが、フィルムをきれいに仕上げるのにあると便利な溶液です。
以上の溶液をそれぞれ決められた配合に従って原液を作っておきます。作った原液は、光を通さない薬品用のボトルにいれておくとしばらく保管しておくのに便利です。
現像はしっかりとした撹拌を行うのが大事
現像タンクを使っての現像で大事なことはしっかりとした撹拌(かくはん)を行うことです。ボトルを持ってしっかりと振りましょう。
撹拌するときのタンクの振り方の基本はこちらです。
キャップを押さえて持ち、ボトルを上下に振ります。撹拌する目的は、溶液がフィルム面に確実に浸せるためです。よく振ってフィルムすべてが溶液に浸り続けるようにします。
現像液の水温はしっかり管理しよう
現像の手順は、現像液→停止液→定着液の順に溶液を入れて撹拌していきます。ここで大事なことは、最初に入れる現像液の水温を確認してから使うことです。水温が高くなるほど速く現像が進んでいくので適温にして決められた時間だけ撹拌をしていきます。
フジフイルムのスーパープロドールでは、溶液の水温が22度のときで撹拌時間は5分30秒、24度で4分30秒、26度で3分45秒と表記されています。この水温と時間に従って現像を進めていきます。
それぞれの段階の撹拌が終わったら、ボトルのキャップを外して溶液を流し出します。そして次のステップの溶液をすぐに流し込みます。
停止液の撹拌は30秒から1分程度、定着液の撹拌時間は5-10分程度を目安に行います。
定着液の撹拌が終われば、ボトルのふたを開けて外光にフィルムを当てても構いません。水滴防止液を使うときは、定着液のあとに使用します。
撹拌後は流水でフィルムを水洗いします。ここでしかっかりと水洗いをしてフィルム面についた各溶液を流します。この流水が不十分だと後になってフィルムが変色することがあります。流水時間は少なくとも10分以上が推奨されています。
乾燥もしっかりしてきれいなフィルムを作ろう
流水が終わったら最後に乾燥させます。ハンガーのようなクリップで吊るして乾燥させます。フィルムの下には重しとなるクリップを付けるとフィルムがたわむことなくピンっと伸びだ状態で乾燥することができます。
乾燥させるときには、フイルム面についている水滴は落としておきます。写真はフィルム専用の水切りですが、柔らかいスポンジなどでも代用が可能です。水滴がついたまま乾燥させるとフィルム面に跡がついてしまうことがあります。
ここまでで現像タンクを使った現像方法は一通り完了です。いちど覚えてしまえば手順通り進めていく単純作業です。ぜひお試しください。
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