フィルムカメラ

「写ルンです」中身はどうなってる?分解してみた

2019/01/31

使い切りカメラ、または使い捨てカメラとも呼ばれる「写ルンです」。手頃なお値段でフラッシュまでついたフィルム付きの画期的なカメラ。フィルム付きカメラのその中身はどうなっているのか興味を覚えたことがある方は少なくないのではないでしょうか。そこで今回撮影し終わった「写ルンです」を思い切って分解してみました。

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写ルンですの分解は簡単!

※分解は簡単です。ただ、メーカーは「写ルンです」の分解を推奨はしていません。

フィルム枚数分を撮影し終えた「写ルンです」を分解していきます。はてさて、中身はどんな仕組みになっているのでしょうか。

まずは本体に貼ってあるシールをはがします。事前に調べてみると、電圧のたまったフラッシュの基盤に触れると感電する危険があるらしく、感電を避けるためフラッシュの電源を取りはずすことにします。ボディ底の中央にバッテリーが収納されているので、開けて電池を取り外します。

フィルムケース本体はボディ正面から見て左側に収納。写ルンですは、最初にフィルムを本体右側に巻き上げている状態になっていて、撮影するたびにフィルムを巻き取る仕組み。最後までフィルムを使い切るとにフィルムケースに巻き取れるようになっています。撮影し終わった状態であれば、本体からフィルムケースを取り出すと、巻き取られた状態のものが出てきます。撮影途中で開けてしまうと、巻き取ってない部分のフィルムが感光してしまうので注意が必要。

表のボディケースを取り外した状態。写ルンですの機械部分が見えてきました。

上部から見るとこのような状態に。

写ルンですのレンズ。プラスチックレンズが一枚入ってました。このレンズを変えることができれば違った描写を得ることができるのですが、ピントの距離なども考えられてこのレンズになっているので安易に改造することは難しいですね。

シャッター部分を開いてみたところ。約6ミリ×4ミリのサイズ。レンズの焦点距離と合わせて35ミリサイズに写しているわけです。

フラッシュユニット基盤。ユニットは一体化して作られているので、この形で簡単に取り外せます。ここでは電池は抜いてますが、コンデンサに電圧がたまっている可能性もあるので、基盤には直接触れないように気をつけました。

フラッシュユニットを取り外すと、ボディのシャーシ部分が表れます。綿密に計算されて作られたデザイン。これを見るだけでも「写ルンです」は、簡単につくられたものではないのがわかります。

フラッシュユニットを単体で撮影したもの。半田付けされた基盤裏がカメラの正面に組み込まれています。

フラッシュユニットの基盤を反対側からみたもの。電子回路にはあまり詳しくないのですがコンデンサ、トランジスタなど限られたスペースと予算でよく作られたものだと感心します。これだけきちんと作られた中身を見ると安易に「使い捨てカメラ」とはこれからは呼びたくなくなりますね。分解してみただけのかいはありました。

※今回は個人的に興味があって分解しましたが、この記事は分解を奨励するものではありません。「写ルンです」は使い切りではなくカメラ店で回収された本体部分は再度使われているそうです。通常は「写ルンです」の撮影後は本体のままカメラ店に現像を依頼しましょう。

現行機種の「写ルンです」

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