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朝ドラ「エール」志村けん扮する山田耕筰が作曲の戦時歌謡

2020/06/04

NHK朝ドラ「エール」に小山田耕三役として志村けんが出演する。この小山田耕三のモデルになっているのが作曲家の山田耕筰だ。このドラマの主人公のモデルである古関裕而が実際に憧れていた作曲家が山田耕筰だった。この山田耕筰に関するSPレコードを紹介しよう。

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戦時歌謡の作曲でも活躍した山田耕筰

※アナログファンで軍歌を取り上げることについてのポリシーに関しては、こちらのページを参照ください。

山田耕筰は、童謡「赤とんぼ」や「ペチカ」などの作曲で広く知られているが戦時中は軍歌の作曲など積極的に音楽活動を続けていたとされている。戦後はその活動について批判も受けている。

戦前に流行した愛唱歌の『愛国行進曲』は、作曲は「軍艦行進曲」を作った瀬戸口藤吉。この曲は作詞作曲とも公募されていて、山田耕筰は審査員であった。このコロムビアレコードのプレス盤では山田耕筰が編曲となっている。

歌詞カードの裏面には、山田耕筰が歌いかたについての解説も書いている。山田耕筰が全面に押し出された形の『愛国行進曲』を聞いてみよう。

軍事歌謡の作曲でも戦時中に活躍した山田耕筰。戦時中に作られた曲のSPレコードを紹介しよう。

タイトルは『なんだ空襲』。現代風にするなら「なんだ!空襲!」というスローガン的な意味合いを込めてのタイトルは今見ても衝撃を受ける。最初にこのレコードを手にして作曲が山田耕筰と知り、こんな曲まで作っていたことに驚いた。

空襲になんかに負けないと国民を鼓舞する歌なのだが、もうこの曲を作っている時点で戦況は悪化していたことは明白。戦中の時代背景を表現している戦時歌謡のひとつだ。

この曲の間奏には先に紹介した『愛国行進曲』のフレーズが挿入されている。当時馴染みのあった愛唱歌を間に入れることで、より国民に奮起を促したのかもしれない。その部分にも注目して聞いてみよう。

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